ray of light

ライカで綴る情景 , たまにフィルムやニッコール

貴婦人と呼ばれるレンズ ~ Summilux 50mm f1.4 1st ~

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iPhone7

 
先日、なかなか大変だった仕事が一段落したので、貴婦人と呼ばれる  Summilux 50mm f1.4 1st を購入しました。

ご褒美レンズです。

 

写りはもとよりそのシルバー鏡胴の美しさと工芸品ともいえる作りの良さから貴婦人と呼ばれるようになったレンズです。

私が購入したものは、1959年製で1stの中でも最初期のものとなります。

 

イカ全盛時代に作られたレンズだけに、ずっしりとした金属の質感と精緻な作り、なめらかな手触りといった上質な使い心地を味わえるものとなっています。

 

そのズミルックス50㎜ですが、作りと年代に応じて、次の5つに大きくわかれています。


① 1959年~

ズマリット50㎜f1.5の後継としてズミルックス50㎜f1.4登場

シルバー鏡胴 最短撮影距離1m

 

② 1961年~

シリアル1844001以降
レンズ構成が①から変更され、いわゆる空気レンズが取り入れられる。 
シルバー鏡胴(外観は①とほぼ同じだが、若干全長が短く、レンズ縁の文字巾も若干広い)

最短撮影距離1m


③ 1968年~

レンズ構成は②と同じだが、鏡胴がブラッククロームとなる。

 

④ 1994年~

レンズ構成は概ね②と同じだが、鏡胴デザインが変更される。

フード組み込み式となり、最短撮影距離が70cmとなる。

 

⑤ 2004年~

43年ぶりにレンズ構成がフルモデルチェンジとなる。

アスフェリカル(非球面)レンズが採用され、最後群にフローティング機構が登載された。

フード組み込み式 最短撮影距離70cm

 

上記の①~⑤を世代で分けたときに、④が3rd、⑤が4thなのは概ね共通なのですが、①②③の区分けが、書籍や店舗によって下記の2パターンでまちまちに呼ばれているため、標記がわかりずらくなっています。


(1)レンズ構成を基準として、①のみを1stとする。②と③を2ndとし、②を2nd前期、③を2nd後期と呼称する。

 

(2)シルバー鏡胴を基準として、①②を1stとして、①を1st前期、②を1st後期と呼称し、③を2ndとする。

 

上記2つの区分けが混在しているわけですが、少し前までの書籍や店舗さんでは(1)の区分けが多かったように見受けられましたが、最近の店舗さんなどでは(2)の区分けで呼んでいることが多いように見受けられます。

 

私としてはレンズ構成で分けるのが自然なんだろうと思いますし、所有レンズの記載にいちいち前期と付けるのも面倒なので、このブログでは世代標記の際は上記(1)で統一していこうと思います。

 

ただ、貴婦人という呼称は写りというよりはどちらかというとシルバー鏡胴の美しさに重点が置かれて呼ばれるようになったようなので、貴婦人というときは①②を併せた呼称として扱っていこうと思います。

 

まぁ、マニア以外には、ほんとどうでもよい世代分けの話しだと思いますが、、、はい。 

 

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Leica M9 + Summilux 50mm f1.4 1st

 


先日、買ってすぐに試写に行ってきました。

次回はその模様を。

 

 

 

 

 

 

 


参考文献等

M型ライカとレンズの図鑑  枻出版社